Colorful rocky cliff in ‘The Witcher 4’ created by CD PROJEKT RED with RealityScan.

スポットライト

2025年7月16日

CD PROJEKT RED が RealityScan を使って The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモを制作した方法

CD PROJEKT RED が RealityScan を使って実世界の自然の美しさとカオスをキャプチャし、The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモでリアルタイムの幻想的な森を制作した方法を紹介します。

CD Projekt RED

The Witcher 4

ゲーム

今年の State of Unreal のプレゼンテーションで、CD PROJEKT RED は、The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモで制作中の The Witcher 4 の内容を少しだけ披露してくれました。このデモでは、多くのファンを魅了する Witcher ワールドの復活だけではなく、そのワールド自体にも注目が集まりました。

The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモで披露された岩、木、根などの自然の造形物は、驚くほどリアルでした。その理由は、そういったオブジェクトの多くが、Epic Games の次世代フォトグラメトリ ツールである RealityScan を使って実在の自然の造形物をキャプチャしたものであるためです。
 

RealityScan で森をキャプチャする方法


このデモでは、プロのモンスター スレイヤーであるウィッチャーのシリが、The Witcher 4 のワールドでかつてないほど広大なコヴィルを探索します。

CD PROJEKT RED は RealityScan を活用して、複雑な自然の造形物を驚くべき詳細度でスキャンし、キャプチャ パイプラインを効率化することで、この大陸をかつてないほどリアルに描写しています。
 

自然のカオスを再現


リアルな自然環境を作り出すことは、ゲーム開発における最も困難な課題の 1 つです。自然は乱雑です。岩には削られた部分があり、木の根は絡み合い、ねじれています。 

このようなカオスに取り組む場合、経験豊富なスキャン チームでさえも、次のような課題に直面することになります。
  • 大規模または不規則なデータセットにおける不完全な画像のアライメント
  • 対象物を分離するための面倒な手作業によるマスキング
  • 膨大なアセット ライブラリ全体での品質管理のボトルネック
CD PROJEKT RED は、パイプラインの速度を落とすことなく、高密度な自然物のデータを処理できるツールを必要としていました。そのため、チームは RealityScan 2.0 を選択しました。

CD PROJEKT RED が RealityScan 2.0 を選んだ理由


CD PROJEKT RED は、実世界のロケーションから高忠実度のアセットをスキャンするために、新しい RealityScan 2.0 パイプラインを採用しました。スキャンの主な対象は、岩、木、および森林の地面の要素です。これらのオブジェクトは、管理の行き届いたラボ環境でスキャンしたものではありません。不均一なライティング、遮蔽物、背景の雑多な要素など、実際の森林から収集したものです。
 
RealityScan 2.0 のワークフローと機能により、次のような複数の大きな違いがもたらされました。

AI マスキングでクリーンアップのボトルネックが解消。張り巡らされた根や苔むした石をスキャンするには、通常、背景をクリーンアップするために何時間もかかるポストプロセスが必要です。CD PROJEKT RED は、AI を活用した新しい背景分離機能により、複雑なアセットを環境から迅速かつクリーンに分離し、アプリ内で直接処理できるようになりました。これは、背景のコントロールが難しいフィールドワークの場面で特に役立ちました。
 
よりスマートな位置合わせにより、乱雑な自然物のデータも処理できるように。 RealityScan 2.0 では高品質な特徴検出モードが追加されています。CD PROJEKT RED はこのモードをデフォルトとして採用しました。これにより、少ないコンポーネント (より統一されたスキャン) でより高いアライメント精度を実現し、高密度なデータセット全体でのカメラのカバレッジを高めました。チームがキャプチャしていたような荒々しく非対称なオブジェクトでは、このレベルのアライメントの安定性により、大きな違いが生み出されました。
画質分析でギャップを特定。 大規模なスキャン データセットでは、欠けている領域やカバレッジの不一致などの問題が検出されない可能性があります。新しい品質分析ツールを活用することで、CD PROJEKT RED は、点群やメッシュが問題のない部分 (緑) と追加入力が必要な部分 (赤) を瞬時に把握できるようになりました。これにより再スキャンの回数が減り、品質保証 (QA) にかかる時間が短縮され、アセットが Unreal Engine に取り込まれる前により高い信頼性が確保されるようになりました。
 

スキャンからシーンを作成:Unreal Engine との統合


処理が完了した高忠実度のアセットは Unreal Engine 5 に取り込まれ、The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモで披露された、精巧に描かれたワールドの基盤を形成しました。

RealityScan の出力がエンジンとシームレスに連携することでメッシュの整合性が維持され、CD PROJEKT RED のアーティストは、外部の DCC ツールでアセットを修正する必要なく、レイヤー構造の没入感溢れる環境を構築することができました。

さらに、マスキング、品質分析、アライメントがすべて 1 つのツール内で実行されるため、スタジオのアセット パイプラインが迅速化し、やり取りの回数が減り、ビジュアルの一貫性が向上しました。
 

ワールドビルディングの新基準


CD PROJEKT RED が The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモで示したのは、ヒーロー オブジェクトやプロップだけでなく、環境全体を実世界のデータに基づいて構築できるということです。

RealityScan 2.0 が、それを実現する技術を提供しました。
  • AI マスキングで手作業を削減
  • 高品質のアライメントにより複雑なオブジェクトに対応
  • ビジュアル QA により大規模な環境でも信頼性を確保
これは、キャプチャ、再構築、そしてエンジン レンダリングにわたる緊密な統合によってのみ実現する、高い性能とアクセシビリティのバランスの取れたワークフローです。

是非、その成果をご覧ください。CD PROJEKT RED による The Witcher 4 Unreal Engine 5 技術デモがオープニングを飾った State of Unreal 2025 プレゼンテーションで、その実際の内容をご確認ください。

また、RealityScan のウェブサイトで詳細を確認し、以下のリンクから RealityScan または RealityScan Mobile をインストールすることもできます。
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